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春はあけぼの

2022.03.02

3月弥生となり、冷え込みも急に和らいだ気がする。
1月下旬から2月いっぱいは新入学生・生徒用の制服採寸・指定品購入申し込み手続きで、あちらこちらの学校にお邪魔してきた。
その時はやはり寒さが厳しく底冷えし、山岳部現役時の後遺症である足先の凍傷の古傷がジンジン痛んだものである。
そんな中でも新入生の元気な顔を見ると、筆者のごとき還暦ジジイでも活力を分け与えられた感じがし、一生懸命説明・応対させて頂いた。
そんな中、1点ご紹介したい事がある。

一昨年来の新型コロナの影響により「密を避ける」主旨で、時間帯をずらしての「分散型作業」で業務を行っていた。
以前は1人の新入生に保護者が祖父母含め4,5人もついてくるご家庭もあったが、さすがにコロナ3年目になるとマナー(道徳?)が定着してきたようで殆どのご家庭が新入生1人に保護者の方1名での会場へのご参加となっていた。
しかし新入生となるお子さんがソーシャルディスタンスを守りおしゃべりを我慢している中、保護者の方がおしゃべりしたり密を気にしない言動をされたりしている事がしばしばみられた。
立場上やむを得ず注意に行こうとした所、新入生がそれぞれの保護者に「周りに不快感を与え迷惑をかけるのはやめて欲しい。入学後白い目で見られるのはお母さんじゃなくて、私です。もう少し常識もってふるまえないか。」といった趣旨で、親を諭したのである。
これにはさすがに該当の保護者はバツが悪そうに沈黙していた。
しかもこの現象を複数回目撃する事ができたのである。

昔から「子は親の鏡」などと言われる事があったが、ある意味社会性においては今の学生・生徒の方が保護者の世代よりも「視野が広く公衆道徳を身に着けている」のではないかとさえ感じる出来事であった。

新入生のしっかりした言動に感銘を受けつつ、いずれの会場でも多少のトラブルはあったもののつつがなく作業を終えることが出来、大変有難く感じた次第である。
春はあけぼの。
こんなにしっかりした彼ら彼女らの、輝かしい未来の曙光を見る思いであった。

皆様ご入学おめでとうございます。皆様の未来に幸あれと祈念します。

執筆:Y.O

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