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つい最近だが大手携帯電話会社の通信障害が発生し、様々なところに影響が出た。
通話のみならずデータ通信などにも影響が出た為、気象庁の無人観測地点からのデータ取得が出来ないなど、様々なところに接点があるものだと感心していた。
筆者は60歳代前半なのだが、実際に携帯を持ったのは1990年ごろに営業協力でDDIセルラーを一時期購入した事があった。
えっらい高価な契約だった事を覚えている。
自腹の契約だったため当然その金額の数百倍のご契約を頂き、その後追加の支援要請をさせない事には成功した。
個人向け連絡用の機材・システムの歴史はざっくりと、以下の通りとなっている。
1990年代 ポケベル~mova(ムーバ)、PHSの出現
2000年頃 2つ折りガラケー、FOMA、写メ、iモードの出現
2010年頃 スマートフォンの出現
2015年頃 MVNO(格安スマホ、SIM)の出現
2020年頃 5G出現、PHSの終焉
昔は基本一家に一台固定電話があり家族で共用していたが、およそ30年間で隔世の感がある。
彼女に連絡するのに固定電話から相手の固定電話に連絡し、相手の父母が出てきた際などは、慣れない敬語なども使っていた事を思い出す。
実はこのような環境が無くなって携帯電話が普及した事により、まともに電話で話せない人が一気に増加したのではないかと筆者は考えている。
家庭用固定電話の場合基本かける側も受ける側も、相互に複数の利用者がいる事が想定される為電話に出た人(先)に、
①こちら(発信者)が誰なのかを名乗る
②間違い電話でないかどうかを確認する
という手順を踏んで、相手が特定された後会話に移り要件を伝える事になる。
対して携帯電話はかける側からすれば誰にかけているかが当初から決まっている為、相手選択(確認)などが不要となる。
この手の電話ばかりしていると、企業をはじめ固定電話にかけた際、どのように話をすれば良いかがわからずしどろもどろになってしまいがちのようだ。
しかも先に記した年表から逆算すると、およそ現在40代前半位の世代の方が携帯電話が一気に普及した際貢献した層になる。
そうするとその方々の子供さんは現在大体高校生である。
親御さん自身が電話のかけ方について不慣れな状況であるのに加え、日常生活で殆ど携帯電話しか自身も周囲も利用していない環境で育ってきた層の方は、どのように固定電話に向き合っていくのであろうか。
またある意味もう少し上の年齢層である大学生~社会人数年目位の層も、小学生から電話しまくっていた環境には無いわけで、影響を受けている層はもう少し幅広いかもしれない。
「電話」が様々な機能を備えた「スマホ」に機材が進化してきたが、その根本的な機能は「連絡」であり「情報の伝達・確認」である事は間違いではないように思う。
高付加価値・高機能な機材を利用するにおいて、相手にわかりやすく失礼なく伝達できる技術やマナーをユーザー側は求められているではなかろうか。
要は古くなってバッテリーが膨張していたらしい。
ショップに行ってバッテリー交換を申し入れると、
①一旦預かって代替機を貸し出す
②モデルが古いのでバッテリーがあるかどうかわからないとの事。
ガラケーはその場で交換できたのに何でかと聞いたところ、失笑されてしまった。
高付加価値・高機能な機材を利用するにおいて、どうやら基本的知識もユーザーは求められるらしい。
残念。合掌。
執筆:Y.O